向上心が高いほど、英語の勉強が続かない理由〜なぜかいつも英語の勉強が続かない君へ

向上心が高いほど、英語の勉強が続かない理由〜なぜかいつも英語の勉強が続かない君へ

こんにちは、イムランです!
大人と子供向けの英会話レッスン動画をアップしています。
今日は「向上心が高いほど、英語の勉強が続かない理由〜なぜかいつも英語の勉強が続かない君へ」をお贈りします!
今日は「向上心が高い人ほど、英語の勉強が続かない理由」についてお話しします。
僕は2000年から英語を教え始め、2003年から英会話スクールをやっています。なので、もう20年も英語を教えていて、17年間第一線で小規模ではありますが、英会話スクールを経営してきました。この20年間で一番多かった英語学習に関する悩みは、「英語の勉強が続きません、どうすればいいでしょうか?」でした。
みなさん、こういう経験ありますよね。「英語の勉強したい」、「英語が話せるようになりたい」と思いつつも、「がんばる気はあるんだけど、気がつくと、英語の勉強をやめてしまっている、また続かなかった」という経験。
実際、英語学習って続かない人の方が圧倒的に多いです。僕20年間英語を教えていて、17年間英会話スクールやってきた経験からいうと、英語の勉強が1年以上続く人って、10人中何人だと思いますか?2人です。
なんでこんなことが起こるんだろうっと思って、自分でも色々な本や文献を読み漁っている中で、気がついたことがありました。
それは「向上心が高い人ほど、英語の勉強が続かない」傾向にあるということです。
「いやいやイムチャン、それ違うよ、向上心が高いやつは続くでしょう。向上心がないやつがすぐ止めるんだよ」、って思う人も多いと思います。実際に、ほとんどの英会話スクール、英会話講師はそう思っています。英語学習を志半ばで止める奴は向上心がないって。でも僕は何年も英語を教えていて、なんか違うなって思ってたんですよ。だからコーチングの資格を取ったり、モチベーションに関しての本を読みまくったり、自分でもそういった新しいことを始めてみたりと、色々とやって検証しました。
で、その学びと検証を繰り返してわかったのが、「向上心が高い人ほど、英語の勉強が続かない」ということだったんです。実はほんの数日前に気がつきました。
なぜ向上心が高い人ほど、英語の勉強が続かないのか、これはそもそも人間のDNAに組み込まれている「自己を向上させたい」という欲求と、日本人としてのDNAの衝突から来ているんです。
まずは「自己を向上させたい」という欲求、これは万国共通です。人間って、今の現状から1つ上のランクに自分の存在をレベルアップさせたいと常に思っているんです。学習も、資格取得も、エステも、ダイエットも、全て1つ上の自分になるための試みなんです。
英語学習もそうですよね。英語ができればワンランク上の自分になれる、ワンランク上の何かを手にすることができる、という感覚です。
では英語学習においてワンランク上に行くためにはどうすればいいのか。実はこれにはスティーブン・クラッシェンという言語学者兼教育学者が1980年代に「i+1」という概念を提唱していました。学ぶ内容、インプットの内容は今の自分のレベル+1が最も効果があるという説なんです。
自分の今のレベルを0として、すっごく難しい内容でもなく、簡単な内容でもなく、少し難しい+1程度の内容を学ぶのが最も効果的だという説です。
確かに、ゲームでもそうですよね。ちょっと難しいくらいがちょうどいいじゃないですか。いくら進んでも超簡単なゲームって絶対にすぐ飽きますよね。逆に難しすぎると、それはそれで嫌になりますよね。
でも、じゃあその+1ってどうやって測るの?って話になります。TOEIC?TEAP?英検?ってなると、よくわからないんですよね。
そうすると、ここで日本人としてDNAが疼きます。さて問題です、日本人としてのDNAはあなたに何と命令するでしょうか?3秒考えてください。では答えです。答えは…
「基礎からやりなさい。」
日本人の生徒さんを20年教えてきましけど、レベルに関係なく、みなさん「基礎」からやろうとします。日本では「基礎が大事」、「基礎固めをしないと」という感覚が強いんです。それ自体は間違っていないんですね。もちろん基礎は大事です。
でも、今のレベルが0ですよね。レベルが0なんじゃなくて、自分の今のレベルを基準に考えるので、0としているだけです。本来なら、そこから+1の内容を学ぶところを、日本人の方は「基礎からやったほうがいい」と思ってしまうので、マイナスから始めるんですよ。マイナスというのは、自分がもう既に知っていることってことです。場合によっては出来ていることから、学び直すということです。
仮に-5が基礎だとして、そこから始めるとしましょう。
最初に言いました、「向上心が高い人ほど、英語の勉強が続かない」って。もう勘の良い人はわかりますよね。-5から始めた人がなぜ向上心が強いがために英語の勉強が続かないのか、説明します。
自分の能力よりも低いことをするのって、実はとてもエネルギーがいるんです。例えば、4歳の子どもとゲームをしていて、わざと負けてあげる。5分、10分だったらいいですが、1時間できますか?想像してみてください。逆に疲れますよね。エネルギーがいるんですよ。
でも、+1だったら、何時間でもやっていられますよね。
超簡単なゲームを3時間やるのを想像してみてください。テトリスのレベル1を時給1500円でやってください、って言われても、多分1時間で飽きます。時給を上げられても、それで一生食っていこうとは思わないと思います。
最初はなんとかなるんですよ。やるぞ!ってモチベーションが上がっているので、嫌なことでも、受け入れるんですね。でも、時間が経ってくると、これって本当に必要なのかな?って思い始めて、どうしようかなって思っているうちに選択疲労を起こすんです。止めるか、続けるか考えている内に疲れちゃうやつです。そして、やっぱりやめてしまうんです。「自己を向上させたい」という人間としてのDNAが「基礎からやらなければならない」と言う日本人としてのDNAを上回るんです。
一般的に英語の勉強を始めたけど、途中でやめた人って、やる気がないとか、向上心がないと思われがちなんですが、実は逆です。自分の今のレベルより上がりたいのに、自分のできるレベルよりも低いことを長時間させられるから、モチベーションが下がってやめてしまうんです。
では今日のお話のおさらいです。
向上心が高い人ほど、英語の勉強が続きません。でその理由はみなさんにそもそも備わっている「自己を向上させたい」という欲求があり、英語学習もそれを反映してプラスワン、つまり自分の今のレベルより1つ難しいレベルのインプットをしていかないといけないのに、学習は「基礎からやらなければいけない」という発想を持っていて、自分よりもレベルの低い内容の勉強を長時間することになるので、この2つがうまく噛み合わないから、達成感も感じられず、モチベーションも維持できずに、やめてしまうという話でした。
では結論としてどうすればいいのか。向上心がある人が、英語の勉強しっかりと続けて、確実にレベルアップするためには、自分にとっての+1を見つけなければいけません。
でも、今の英語学習って自分の+1の内容を特定できる術がないんです。
+1は考え方というか、概念としては理解できましたよね。でも、具体策として、じゃあこれを勉強しますって何か取り組めるものってないですよね。
なぜかというと、そもそも「英語力」というもののレベルを表す指標がないからなんです。
今の自分の英語力は、0から10でいうと、どの辺なのか。わからないですよね。1ですか、2ですか?みたいな話になると、ちょっとわからないですよね。レベル3、4、5、どれですか?って言われても、わからない。じゃあ、TOEICでいうと?ってことになると、点数は取れるけど、話せないから、TOEICはちょっと指標として使えない、みたいな話になるから、指標にできないですね。
そうなると、何かしら誰にとってもベースとなる、参考指標が必要になります。
次回は、その参考となる英語力の指標についてお話しします。
その指標を参考に自分の+1を把握してください。そして、自分がどういう風に勉強すればいいかを考えていきましょう!
コペル英会話という英会話スクールをやってます。
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ブルーフレイムという、英語セミナー、英語ツアー、大人向け留学サービス、親子留学、スキル習得留学
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