拍子抜けするくらいシンプルな自分のスピーキング・レベル把握法

拍子抜けするくらいシンプルな自分のスピーキング・レベル把握法

こんにちは、イムランです!
今日は自分のレベルに合った勉強をするための「i+1」の見つけ方についてお話しします。
今日は自分のレベルも、自分のレベル+1をそもそもどうやって考えればいいのかをお話しします。ではこれはあくまでも僕が20年間英語を教えてきて、17年間英会話スクールをやってきて、この間おそらく7−8万時間以上教えてきた経験に基づいてこういうことかなという結論に至ったので、あくまでも個人的な結論ということでご理解ください。
まず前回お話しした通り、TOEIC、TEAP、英検などは学生とかがテストとして受けるのはもちろんいいのですが、大人が英会話を学ぶ上では、レベルの指標にはなりづらいですよね。
で、レベル把握の指標ですが、今、学校英語などで使われているCEFRというヨーロッパ言語共通参照枠というレベルの指標があります。また日本の学校向けにCEFRをベースにCan-Do Listと言う、英語で何ができるかリストみたいなものも結構細かく設定している場合もあります。
CEFRの解説
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%91%E8%A8%80%E8%AA%9E%E5%85%B1%E9%80%9A%E5%8F%82%E7%85%A7%E6%9E%A0
Can-Do Listの解説
https://jfstandard.jp/pdf/CEFR_Cando_Category_list.pdf
どちらもすごくしっかりと考えられて作られているのですが、大人が英会話を勉強するにあたり、コミュニケーションとしての英語を学ぶという目的で使うのにはあまり適していません。もちろんベースとしてはいいんですが、そのままは使えないんです。そこからさらに詰めて考えていかないと現実的なカリキュラム、シラバス、テキスト、学習プログラムを作ることはできません。
参考までにCEFRは下から、A1、A2、B1、B2、C1、C2というレベル分けになっています。A2だったら、どういうことが書いてあるかというと
ごく基本的な個人的情報や家族情報、買い物、近所、仕事など、直接的関係がある領域に関する、よく使われる文や表現が理解できる
簡単で日常的な範囲なら、身近で日常の事柄についての情報交換に応ずることができる
自分の背景や身の回りの状況や、直接的な必要性のある領域の事柄を簡単な言葉で説明できる
何度も読んでいると、漠然と理解できますよね。
そこまではいいんですよ。じゃあ、例えば、最後のこの部分、「自分の背景や身の回りの状況や、直接的な必要性のある領域の事柄を簡単な言葉で説明できる」に関してのテキストやレッスンがあるか、というと、ないんですよ。
しかも、よくよく考えてみると、具体的な内容がそんなには浮かばないと思いませんか。
自分の背景や身の回りの状況や、直接的な必要性のある領域の事柄を簡単な言葉で説明できる
自分はどこで生まれたとか、そういうこと?あとは、身の回りの状況って改めて言われても、ちょっと思いつかないんですよね。
では、1つレベルが上がって、B1になると、どういう内容か見てみましょう。
仕事、学校、娯楽で普段出会うような身近な話題について、標準的な話し方であれば主要点を理解できる
その言葉が話されている地域を旅行しているときに起こりそうな、たいていの事態に対処することができる
身近で個人的にも関心のある話題について、単純な方法で結びつけられた、脈絡のある文を作ることができる
経験、出来事、夢、希望、野心を説明し、意見や計画の理由、説明を短く述べることができる
で、ここで教える側も学ぶ側もちょっと困っちゃう点が2つあります。1つ目は、具体的なカリキュラムやレッスンに落とし込めないこと。「じゃあ、私は今B2です。A1になるための勉強をします!」となった場合に、「じゃあこれを勉強しましょう」って、具体的に落とし込めるものがないんですよ。
そうなると、すると、「じゃあ、とりあえず、英文法やって、英単語覚えて、英語表現をたくさん覚えて、経験、出来事、夢、希望について話せるようになろう。」って発想にみなさんなるんですね。
そして2つ目の問題はA2とB1のレベルアップ感がちょっとわかりづらい。A2からB1にレベルアップするにあたり、連続性みたいなものがちょっとわかりづらいんです。
そこで、CEFR、CEFR-J、色々なCan-Do Listなどを参考にして、僕の20年間の経験を踏まえて試行錯誤した結果、僕がセミナーの生徒さん向けに作ったレベル分けの考え方があります。
スピーキング・レベル・シートと呼んでいるんですが、このシートで自分の今の英会話力のスピーキング・レベルがわかり、自分の「+1」が何なのかわかります。
スピーキング・レベル・シートをお見せする前に、「スピーキングのレベル」の考え方についてお話しします。
英語力が高い低いって、そもそもどうやって考えてますか?
よく考えてみたら、ペラペラな人とそうでもない人の違いは何かというと、ズバリ、「会話量」、「説明量」なんです。
僕らはある特定の人がたくさん話していると「ペラペラ」だと感じるんです。「あの人、すごくたくさんしゃべってる!」というのが「ペラペラな人」を見た時の感想なんですね。考えてみると、当たり前のことなんですが、そんな当たり前のことなのに、「会話量、説明量を増やす」という観点で英語を勉強したことありますか?
先生やネイティブの質問に対して、できるだけ説明を多くして答えようと思ったことってありますか?正直、ないですよね。質問されたら、なるべく一言で答えて終わりですよね。Do you like watching movies? Yes.以上。What did you do last weekend? I watched a movie.以上。何の映画かも言わない。そんな風に、会話量、説明量を意識して英語に触れたことって多分ないですよ。
そして実は「会話量」、「説明量」というのはコミュニケーションの根幹部分なんです。
まず、日常会話というものがそもそも何なのかをブレイクダウンして考えたことありますか?
日常会話とはどういうコミュニケーションなのかをブレイクダウンして考えると、一番大きい枠で見ると、日常会話ってQ&Aの繰り返しであることがわかります。
例えば、
Aさん:あれ、ちょっと何焼けちゃってるんじゃないの、肌の方。
Bさん:あ、わかる?ハワイ行ってきたんだよね。家族で6泊8日で。やっぱいいね、ハワイは。本当に寒いの苦手でさ、ハワイの気候は本当に過ごしやすくていいよ。
Aさん:いいね。ホノルル?
Bさん:いや、それがさ、ホノルルだとホテル取れなくて、ハワイ島にしたんだよね。
この会話をさらに細かく見てみると、このQとAってなんなのかというと、Qはトピック、Aは説明なんです。質問するというのは、その特定のトピックについて不明な部分があるからですよね。で、Aはその不明なことに関しての答え、そして説明です。
ここで大事なのが、答えるだけではなく、説明をきちんとすることなんです。答えだけで説明がないと、このやりとりはただのQ&Aになります。Q&Aもいいんですよ、ただ、「ペラペラしゃべってる」という印象は与えません。
Aさん:なんで肌焼けてるの?
Bさん:あ、ハワイ行ったんだ。
Aさん:家族で?
Bさん:うん、そう。
Aさん:ワイキキ?
Bさん:いや、ハワイ島。
Aさん:いいね。
全然違いますよね。
今までたくさん勉強してきたけど、全然話せません、説明できません、という方は多分、会話量、説明量を意識してこなかったから、そこの部分を抜けてしまっているんです。
でも、それ以外の英文法力、英単語力、英語表現の知識は多分もう十分足りています。あとは、今まで習ったことをベースに「会話量」と「説明力」を意識して勉強していけばいいんです。
それは次回の動画で細かく説明しますので、興味がある方は、チャンネル登録しておいてください。
はい、ではここまで説明したので、やっとスピーキング・レベル・シートをお見せできます。スピーキング・レベルを会話量、説明量で考えた表です。拍子抜けするくらいシンプルです。こちらです。
Level 1:言いたいことの7割を正確ではなくても単語で伝えることができる
Level 2:言いたいことの7割を正確ではなくて1−2文程度で伝えることができる
Level 3:言いたいことの7割を正確ではなくても3−5文程度で伝えることができる
Level 4:言いたいことの7割を完全ではなくても6−10文程度で伝えることができる
Level 5:言いたいことの7割を完全ではなくても10文以上で伝えることができる
え、ちょっとそれだけ?なんかもっとすっごい表が出てくるのかと思ったでしょ。でもすっごい表にしてもCEFRとかCan-Do Listみたいに扱えないものだと意味がないんですよ。だから、基本的な指標はこれだけシンプルじゃないといけません。
で、自分の今のレベルを確認するにはどうすればいいか。日常会話の簡単なトピックの質問10個にどれくらい答えられるか、確認してみてください。
Question 1: Do you like traveling? この質問にYes一言しか出てこないのか、1−2文しか思いつかないのか、3−5文で答えられるのか、6−10文程度で答えられるのか、10文以上で答えられるのか、それを一回確認してみてください。もし、1−2文しか思いつかないのであれば、あなたがやることは、3−5文で答えられるようになるための勉強です。それか、僕の方式だと、最初から15文答えられるように勉強してもらいます。
で、僕の方式は次回の動画で説明しますので、一旦他の9問にどれくらい答えられるか、ちょっと確認してみてください。
Question 2: What do you do in your free time?
Question 3: What kind of food do you like?
Question 4: How do you spend your day?
Question 5: Where do you live and what’s it like there?
Question 6: Do you watch movies or dramas?
Question 7: Do you read books?
Question 8: Why do you study English?
Question 9: Do you drink?
Question10: Do you cook?
多くの方はこういった質問に簡単に答えることができると思います。もちろんそれでもいいんです。でも、それでは満足できないから、みなさん悩んでいるんですよね。
でも、今、この質問を聞かれてある程度の説明量で答えられないなら、今までのやり方でやっても、無理ということなので、大幅に方法を変えないといけません。その方法は明日の動画で説明します。
次の動画では、新しく英文法、英単語、英語表現を学ばなくても、これらの質問に10文以上で話せるようになる方法を具体的に指導します。
その方法をきちんと学びたい方は、明日の動画をご覧ください。見逃さないように、チャンネル登録していない方は、チャンネル登録しておいてください。
コペル英会話という英会話スクールをやってます。
http://coper.biz/
http://www.blueflame.jp
お聞きになりたいことがあれば、お気軽にメールください!
コラボや仕事の依頼も直接メールでお願いします。
imran@imran.jp

英語学習法カテゴリの最新記事